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こどものとも0.1.2. ぷーん!


こどものとも0.1.2. 2023年5月号

ぷーん!

こかぜさち ぶん / わきさかかつじ え



赤ちゃんはよく聞き、よく見ている


歩行前の赤ちゃんは自由に動けない分、周りの人の声や物音をよく聞き、周囲の状況に気を配っています。不安や危険を察知すると泣いて知らせてくれます。


「あれは何だろう?」という音もよく聞いています。赤ちゃんは耳がよいのです。一緒に散歩している時、飛行機のかすかなエンジン音にも気づきます。飛行機の姿を見つけることは難しいですが、見つけた時の喜びは大きいです。


今月号の『ぷーん!』は、表紙から姿もばっちり見えます。表紙を開くと滑走路に赤い飛行機くん。次のページではプロペラを回して飛び立とうとし、その次のページでは大空へと飛び立ちました。ことりと出会い、街を見下ろし山を越え、雲に入り雲を抜け、元気いっぱい大空を飛び続けます。


数回読むだけで、この絵本はお気に入りの一冊になって繰り返し楽しむことになります。機体の赤い色は赤ちゃんが最もよく認識する色ですし、「ぷーん」の「ぷ」の音は唇の先で出せる音なので、赤ちゃんもまねをしてくれるかもしれません。


読み方アイデア

絵本と同じ赤い飛行機を絵に描いて、お部屋の壁に貼ってください。1歳近くなると盛んに指差しをするようになりますが、赤ちゃんは赤い飛行機くんを指差して「ぷーん、ぷーん」と言って、「赤い飛行機くんがいるよ!」と教えてくれるでしょう。




 

藤田春義(ふじたはるよし)
1954年秋田県生まれ。むかわ町にて保育の仕事を6年余り経験し、その後、札幌第一こどものとも社に勤務。1996年に絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」を立ち上げ、育児教室を開催してきた。北翔大学短期大学部非常勤講師。札幌国際大学非常勤講師。

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