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こどものとも0.1.2. なあちゃん なでなで


こどものとも0.1.2. 2022年10月号

なあちゃん なでなで

山田ゆみ子 さく



並べるということ


『なあちゃん なでなで』は、日常のこどもの生活でありそうなことが描かれています。赤ちゃんの暮らしが見えるすてきな絵本だと思います。

作者の山田ゆみ子さんは、2歳くらいの女の子がベビーカーの赤ちゃんの髪の毛に触ろうとした時に、お母さんが「なでなでしょうね」と語りかけている様子を「絵本の楽しみ」に記しています。こうして、触れることがテーマの絵本ができました。


主人公のなあちゃんは、ぬいぐるみのくまさんをなでなでします。ボールも、ねこも、そしてお父さんの髪の毛に、お母さんのほっぺも。現実にありそうなことばかりです。


この絵本を読んで、お子さんの様子を見ていれば、絵本と同じことが必ず起こるはずです。その時に、ボールであれば「ぼーる つるつる つるーん ころ ころ ころ」と言ってあげましょう。絵本と赤ちゃんの暮らしが重なります。


読み方アイデア

この絵本のすばらしいところは、最後にお父さんとお母さんが出てくるところです。なあちゃんはお父さんの頭をなでなでして、自分も「もしゃもしゃー」してもらいます。お母さんにはほっぺをなでなでして、自分も「すーべすべ」してもらいます。読んでいるだけでも楽しいのですから、やってみたらどんなに楽しいでしょう。




 

藤田春義(ふじたはるよし)
1954年秋田県生まれ。むかわ町にて保育の仕事を6年余り経験し、その後、札幌第一こどものとも社に勤務。1996年に絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」を立ち上げ、育児教室を開催してきた。北翔大学短期大学部非常勤講師。札幌国際大学非常勤講師。

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