こどものとも0.1.2. 2022年10月号
なあちゃん なでなで
山田ゆみ子 さく
並べるということ
『なあちゃん なでなで』は、日常のこどもの生活でありそうなことが描かれています。赤ちゃんの暮らしが見えるすてきな絵本だと思います。
作者の山田ゆみ子さんは、2歳くらいの女の子がベビーカーの赤ちゃんの髪の毛に触ろうとした時に、お母さんが「なでなでしょうね」と語りかけている様子を「絵本の楽しみ」に記しています。こうして、触れることがテーマの絵本ができました。
主人公のなあちゃんは、ぬいぐるみのくまさんをなでなでします。ボールも、ねこも、そしてお父さんの髪の毛に、お母さんのほっぺも。現実にありそうなことばかりです。
この絵本を読んで、お子さんの様子を見ていれば、絵本と同じことが必ず起こるはずです。その時に、ボールであれば「ぼーる つるつる つるーん ころ ころ ころ」と言ってあげましょう。絵本と赤ちゃんの暮らしが重なります。
読み方アイデア
この絵本のすばらしいところは、最後にお父さんとお母さんが出てくるところです。なあちゃんはお父さんの頭をなでなでして、自分も「もしゃもしゃー」してもらいます。お母さんにはほっぺをなでなでして、自分も「すーべすべ」してもらいます。読んでいるだけでも楽しいのですから、やってみたらどんなに楽しいでしょう。
Comments