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こどものとも0.1.2. はいはいするもの よっといで


こどものとも0.1.2. 2022年4月号

はいはいするもの よっといで

小野寺悦子 ぶん / 植垣歩子 え



赤ちゃんの得意技


赤ちゃんが這う時期を経て歩行を獲得することがおもしろいと思っていました。およそ5、6カ月間這い這いをします。上手な這い這いは歩くよりも早いくらいです。『はいはいするもの よっといで』は、そんな赤ちゃんにピッタリです。

這い這いは、身体機能の発達の上でも大変重要です。歩行の前段階としてだけでなく、肩や胸の筋肉の発達が肺の機能、噛む力、飲み込む力にも深く関わるということです。


だからといって、赤ちゃんに訓練としての這い這いをさせてはいけません。大好きな人、興味のある物、同じく這い這いしている仲間がいれば自発的に這い這いします。この絵本に登場する、あーちゃん、カタツムリ、カメ、ハリネズミ、ワニの、誇らしく楽し気な表情を見ればわかりますね。


読み方アイデア

あーちゃんは、「はいはいするもの よっといで」と仲間を誘っていますが、カタツムリ、カメ、ハリネズミ、ワニが、赤ちゃんを誘ってくれたら楽しいなと思います。何回もくり返し読んだあとで、ペープサートで登場するものたちをつくり、赤ちゃんに呼びかけてみてください。さて、どんな反応をしてくれるでしょう。楽しんでください。




 

藤田春義(ふじたはるよし)
1954年秋田県生まれ。むかわ町にて保育の仕事を6年余り経験し、その後、札幌第一こどものとも社に勤務。1996年に絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」を立ち上げ、育児教室を開催してきた。北翔大学短期大学部非常勤講師。札幌国際大学非常勤講師。

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