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こどものとも0.1.2. ちょうちょう ちょうちょう


こどものとも0.1.2. 2022年3月号

ちょうちょう ちょうちょう

藤井蓮 作



一緒に見るから


北海道では、絵本の主人公の黄色いちょうちょが現れるのは、早くても5月でしょうか。1歳前後の赤ちゃんは、生まれて初めての出会いとなります。どんな出会いが待っているのでしょう。

本物に出会う前に絵本で出会うのもいいです。まず、表紙から。お散歩するように読んであげましょう。こんなに近くでちょうちょを見られたらうれしいですね。ヒラヒラと飛んではとまり、飛んではとまるちょうちょを目で追いながら、最後の子牛の場面にたどり着きます。お散歩した気分になりましたか?


作者の藤井さんは、前作『こっちむいて ほいっ』の折り込み付録で、「断片的ではあるけれども子どもの頃の体感的な記憶を幸せなものとして持ち得ていられるのは、その時家族がそばにいてくれたからでしょう。大切な人と共にする一時の一助に、この絵本がなれば幸いです。」と記しています。一緒に見ることが赤ちゃんにとって楽しいこと幸せなことだと納得して楽しんでください。


読み方アイデア

まだ来ぬ春を待つ気持ちは、北の国の人ほど強いでしょう。読みながらそう いう読み手の気持ちも赤ちゃんに伝わります。ちょうちょが実際に現れる5月になったら、本棚から引っ張り出してまた読んであげましょう。春はうれしい! 春は気持ちいい! 体感してください。




 

藤田春義(ふじたはるよし)
1954年秋田県生まれ。むかわ町にて保育の仕事を6年余り経験し、その後、札幌第一こどものとも社に勤務。1996年に絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」を立ち上げ、育児教室を開催してきた。北翔大学短期大学部非常勤講師。札幌国際大学非常勤講師。

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