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こどものとも0.1.2. こんにちは こんにちは


こどものとも0.1.2. 2021年7月号

こんにちは こんにちは

スギヤマカナヨ さく



赤ちゃんの代わりにあいさつを


「こんにちは」は出会いの挨拶ですね。赤ちゃんが一緒のとき、身近な人と出会ったら、抱っこしながら笑顔で「こんにちは」とあいさつを交わすでしょう。赤ちゃんはその様子を見て「あいさつ」を感じ取っています。


あいさつをした方は、今度はちゃんと赤ちゃんの方を向いて笑顔で「こんにちは」とあいさつしてくれるでしょう。そのとき赤ちゃんは、言葉は出なくても緊張しながら応答しようとします。お母さんは、赤ちゃんの代わりにお辞儀をし、「こんにちは」と返答しましょう。和やかなあいさつの中にいることが大切な体験なのです。だから無理矢理お辞儀をさせてしつけをしようとなんて思わないでください。


今月の絵本『こんにちは こんにちは』は、親しい人にあいさつするように、各ページのキャラクターに笑顔でお辞儀をしながら読んでください。その様子を見ているうちに、赤ちゃんも笑顔でお辞儀をするようになります。絵本のキャラクターたちはみんな笑顔です。笑顔は関係を築く上で何よりも効果的です。特に赤ちゃんの笑顔には魔法の力があります。


読み方アイデア

この絵本は赤ちゃんにあいさつを教えるための絵本ではありません。登場するキャラクターの一人ひとりを赤ちゃんに出会わせてあげる絵本です。最後のページのはーちゃんのあいさつを真似してください。薄いハンカチやスカーフを赤ちゃんの顔にかけて「○○ちゃーん、こんにちは!」と。きっと、満面の笑顔とキラキラ輝く瞳に出会うでしょう。



 

藤田春義(ふじたはるよし)
1954年秋田県生まれ。むかわ町にて保育の仕事を6年余り経験し、その後、札幌第一こどものとも社に勤務。1996年に絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」を立ち上げ、育児教室を開催してきた。北翔大学短期大学部非常勤講師。札幌国際大学非常勤講師。

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